人工膝関節置換術

人工膝関節置換術

変形性膝関節症や関節リウマチと診断
された方に効果的な治療方法です

人工膝関節置換術とは

関節を人工関節に置き換える。膝関節治療の最終手段です

膝の悪くなった部分を取り除き、人工関節に置き換える手術です。当院では、障害の程度に合わせてタイプの異なる人工関節を用意しており、どれも世界トップクラスのものを使用しています。人工関節の耐用年数は15年〜20年の為、当院においての手術適用年齢は、70歳以上の方となっています。

痛みの90%以上は改善されると思われます

人工膝関節置換術

個人差はありますが、現在の痛み(手術前)の90%以上は改善されると思われます。ただし今までのO脚やX脚がまっすぐになり、大腿や下腿の使用する筋肉が少し変わりますので、慣れるまで筋肉の痛みが少しの間(3〜6ヶ月間)残ります。また人工物に周囲の組織がなじむ期間(3〜5ヶ月間)も周囲に痛みが残ります。しかし手術への恐怖や不安があった患者さんも、つらい膝痛から解放され、今では旅行やショッピングなどが苦痛から楽しみへ変ったと喜ばれる方が多数いらっしゃいます。

手術の説明

手術時間は1〜2時間程度で終わります
障害のある部分を取り除き、人工関節に置き換えます

手術の説明
手術の説明

手術ではまず、膝の悪くなった部分(リウマチや変形による骨の障害)を取り除きます。
(オレンジの部分)

その後、骨の表面を人工物で置き換えます。
(青と黄色の部分)

世界トップクラスの高性能人工関節を使用しています

世界トップクラスの高性能人工関節

当院では、軽度の障害から高度な障害に合わせてタイプの異なる人工関節を使用しています。また、使用する人工関節は機能的に世界でもトップクラスのものを使用しています。膝関節が最大限に曲がるもの(屈曲)や、人間の膝関節に近い動きをするモバイルタイプ、深い屈曲(140°)を可能にするPSタイプ等を患者様の年齢や生活復帰後のスタイル合わせて選択しています。

人工関節の耐用年数は?

個人差はありますが、耐用年数は15年から20年です。生活状況に応じては、骨と人工関節の間にゆるみが生じて15年たたなくても再手術になることもあります。なるべく重い物などをもたず、必ず定期健診を行って下さい。

安心の無菌手術室(クラス1000)

安心の無菌手術室(クラス1000)

国際水準の無菌手術室クリーン度(クラス1000)を誇るクリーンルームで手術を行いますので、手術中の細菌による感染の心配がありません。

術後のケア

術後のDVT(深部静脈血栓症)は新たな病気を誘発
当院では術後から万全の予防に取り組んでいます

術後ベットで下肢が動かない状態が続くと下肢の静脈に血栓(血の塊)ができ、静脈を詰まらせ下肢がうっ血してしまいます。一時話題になったエコノミー症候群は深部静脈血栓症を発症した後に肺塞栓症を併発したものです。

◎術後よりフットポンプ
病室へ戻ると共に血管内に血流が停滞し血栓(血の塊)が出来るのを予防するためフットポンプが開始されます。

フットポンプ

◎早期の下肢運動
翌日より車椅子又は、歩行器を用いて下肢の運動を開始します。

◎弾性ストッキングの装着
血流の停滞を防ぐ目的で、両下肢に弾性ストッキングを装着します。装着期間は術後2週から3週間程度です。

◎下肢静脈エコー検査
術前・術後に、血栓の有無をエコーで医師又は検査技師が確認します。

◎血栓凝固因子の測定
術前・術後に、血栓凝固因子(D-ダイマー)の測定を行い、血栓が形成しやすい血液状態になっていないかを確認します。

◎血栓溶解剤の投与
術後1週間は、血栓を予防する為、血栓溶解剤(低分子ヘパリン等)の投与を行います。

リハビリテーションの期間

生活復帰までのリハビリ期間は4〜12週間となっています。
(術前の障害程度や回復能力に応じて多少異なります)

手術翌日からリハビリ

翌日より、「CPM」という膝訓練器械を使用し、膝をゆっくり動かし慣らしていきます。
手術翌日からリハビリ

膝は最大140°まで曲がるようになります。

術前の状態によって異なりますが、入院中は120°を目標にリハビリテーションを行っていきます。退院後は100°〜140°ぐらいはほとんどの方が曲げられるようになります。
膝は最大140°まで曲がるようになります。

日常生活のほとんどが出来るようになります。

手術後の日常生活は、正座こそできませんが、今までの生活内容はほとんどできるようになります。
日常生活のほとんどが出来るようになります

術後〜回復までの流れ

術後~回復までの流れ